大切にしていること園の教育目標
園長よりごあいさつ

最近の子どもたちをとりまく環境には、ピアノ教室、英語教室などにはじまり、才能開発をうたう様々な『教育施設』があふれています。それらの『教育』を一概に否定することはできませんが、あまりにも今現在の結果のみを追い求めているように思えてなりません。
例えば幼児期に英語が少し話せたとしても、それがなにになるでしょう。それはあたかも、高さわずか10センチのひまわりに、花が咲いたことを喜んでいるかのようです。しかしこのわずかな花を咲かせることが、ほんとうに大切なことなのでしょうか。
ひくま幼稚園は、私たちに期待されていることは、将来の大輪の花のための『根』の教育であると考えています。そのために、子どもたちを最良の環境で包み込み、周囲の大人の愛情あふれる援助の下で、幸福感にあふれた幼児期を過ごすことができるように努めています。私たちはその中で本当にたくましく、生きるちからにあふれた子どもたちをみつめたいと思っています。
ひくま幼稚園 園長 水野 明
教育目標
やる気にあふれる
子ども
思いやりの
気持ちあふれる
子ども
善悪を判断する
ことのできる
子ども
教育方針
ひくま幼稚園は、幼稚園における教育は、決していますぐに結果を求めるものではなく、将来の大輪の花のために、まずしっかりと『根』を育てることだと思っています。
では、人間の『根っこ』となる大切なものとはなんでしょうか?
ひくま幼稚園では、人間の『根っこ』となるものは、やる気、思いやり、判断力 の三つだと考えています。
やる気にあふれる子どもの育成を目指して

ものごとに一所懸命に取り組んでいくなかで、子どもたちが身に付けることはとても多いと思われます。それは創意工夫であったり、試行錯誤であったり、また友だちとの共同作業の経験であったり。そして最後までやり遂げた達成感であったり、次の課題への意欲であったり…。
また、なにかおもしろそうなことはないか、新しい発見はないかと、周囲を見回している子どもたちの瞳はキラキラと輝いています。
幼児期に体験した、『一所懸命』の体験は、子どもたちの『根』となり、その後の生活を支えていくことでしょう。
現代社会では、日進月歩の技術革新にともない、人は学校にいる間だけでなく、社会に出てからも新しい知識や技能の習得を求められます。新しいものごとに意欲的に取り組み、つねに自分を高めようと思う気持ちが、現代社会では求められています。
また、取り組んだ課題が難しいからといって、安易に妥協したり、途中で投げ出したりしてしまうのではなく、最後まで取り組んでいく力も、社会に出た最初の一歩から、人には求められています。
そのために、私たちは、『意欲』を、子どもたちに必要な『根』だと考えました。
だからこそ私たちは、「子どもたちの真剣な表情を、園生活の中で見たい!」と思っています。
思いやりの気持ちにあふれる子どもの育成を目指して

泣いている子どもの横で、同じように目に涙を溜めて立ちすくんでいる子ども。理屈ではない、他者に共感する力で、子どもが悲しみを分かち合っている瞬間です。その相手に共感する気持ちから、相手を慰め、いたわる行為へと一歩を踏み出すことは、子どもにとって大きな発達の瞬間だと思います。
自分だけがよければそれでいい…、そんな気持ちにあふれた社会になんて、私たちは住みたいとは思いません。人は決して一人では生きていけません。お互いに助け合い、いたわり合う中でこそ、人間は生きていくことができます。だからこそ、相手の気持ちに気が付き、共感することのできる力、相手の立場を知り、理解して応答していく力、つまり『思いやり』の心が、幼児期に求められる大切な『根』の教育だと、私たちは考えました。
だからこそ私たちは、「相手をいたわり、一緒に笑い、ときには泣く子どもたちの表情を、園生活の中で見たい!」と思っています。
善悪を判断することのできる子どもの育成を目指して
「見られていなければ、ちょっとずるをして…」 場合によってはかわいい子どもの日常の一コマですが、忘れてはいけないのは、「こんなことしちゃいけないんだけど…」という気持ちが持てるかどうかだと思います。
成績優秀な者が人格のすぐれた人になるとは限りません。某宗教団体の大量殺人兵器開発者たちは、みな成績が優秀なものばかりでした。せっかくの知識や技能も、善悪の判断力が伴わなければ、むしろ社会にとっては罪悪の源となります。
時には善悪の判断が簡単に付かないものごとも、社会にはたくさんあります。ですが安易に他者に判断をゆだねたり、惰性で行動するばかりではなく、自分で考え、選択し、責任をもって行動する力、つまり『判断する力』が、幼児期に求められる大切な『根』の教育だと、私たちは考えました。
だからこそ私たちは、「自分で一所懸命考え、悩み、選んで行動する子どもたちの姿を、園生活の中で見たい!」と思っています。
