『かんぺきなこども』

 アマゾンで勧められた新しい絵本『かんぺきなこども』です。読んでみて? うーん…。「親は子どもに完璧を求めがちだけれど、そういう親自身はどうなの?」という感じの絵本で、まあ確かにおっしゃる通りですし、自省のためにはいい絵本なのかもしれません。でもなぁ…。なんか素直に好きになれない絵本です。痛いところを突かれていやな気分になった? あるいは自らの反省が足りない? まあ実際にはそんなところだとは思います。だから絵本のせいではなく、自分のせいなんでしょうね、多分…。でもなんか、素直に受け入れられない感じ。これ、子どもの前で読み聞かせするかなぁ? ひょっとしたらお蔵入かも…。
 ひょっとしたらひょっとして、ですよ、ちらっと感じただけだけれど、フランスでイスラム教を風刺して、テロに遭った出版社だか新聞社がありましたよね? 私は他人の信仰を、風刺とは言え笑いの種にすることはとんでもないことだと思っているので、暴力はいけないという前提に立ちつつも、フランスの出版社には同情できません。この絵本はフランスの絵本なので、そういったものに少し通じているものがあるのではないかなぁ、とかも感じてしまいました。大袈裟かな…。うーん、これ消そうかな、まあいいかな…。
 同じような絵本で、宮西達也さんの『おかあさんだいすきだよ』という絵本があります。こちらの方が素直に読める感じ。作中のお母さんに共感できるのかも、です。そう言えば、私がこの絵本を読んでいたときに、廊下を歩いていた子どもさんのいる先生が、そのまま立ち止まってじっと見ていましたっけ。後で感想は聞きませんでしたけれど、なにか感じるものがあったんでしょうね。
 と言うわけで、お口直しに、宮西さんの絵本をもう二冊ばかり買っておきましょう。でも以前宮西さんの講演会を聞きにいったときに、開口一番は、「ぼくはねぇ、絵本が売れていて、お金持ちだよ。だから一万円札でお尻を拭くんだよ」でした。“つかみ”なんでしょうけれどねぇ。妙に印象に残っています (^_^;)。