筆入れ

 1992年~93年と二年間、香港の日本語幼稚園に勤めておりました。海外赴任された日本人の方のご子弟をお預かりする幼稚園です。一年めは年長クラス、二年めは年中クラスで、その二年間が、私の担任を持たせてもらった貴重な研修期間でした。その一年めに、おおはしまいちゃんという静岡県から香港に赴任していた、いわば同郷人の方のお子さんが、日本に一時帰国した際に、「水野先生におみやげ」と言って買ってきてくれたのが、この写真の筆入れです。以来30年間、毎日通勤かばんに入れ、愛用しておりましたが、この度たいへん悲しいことに、ファスナーが壊れてしまいました。まあでもよく使いましたね。捨てるのはいやなので、机の中で余生を送ってもらうことにでもいたしましょう。
 うちの娘などは筆入れを取っ換え引っ換えするのが趣味のような子で、半年くらいで新しいものを買って使っておりますが、まったくもったいない! 古いのをひとつもらって、私が使うことにしましょうか。
 あっ、「筆入れ」ってもう死語ですかね? 「下駄箱」と言うと今の園児はわかりませんし、「衣紋掛け」と言ったら家内にも通じませんでした。もう親父を通り越して、ジジイですねぇ。